カイサリア
カイサリア
 ナザレ見学の後、最後の見学地カイサリアに着いた時は、すでに太陽が地中海に大分傾いていました。キリスト時代の円形劇場や、導水橋は、今まで何度か写真で見てきましたが、実際にその場所に立って見ると、心にじ−んと来ます。写真の導水橋は、ロ−マ帝国の傀儡であったヘロデ大王が造ったものです。

 しかし、私にとってカイサリアは別の意味がある場所です。使徒言行録 9:26〜30の記事で、パウロはキリスト教徒の迫害から一転してクリスチャンになり、熱心に福音を伝えようとしますが、ユダヤ人はそれを許さず、命をねらっていました。それを知った兄弟たちは、パウロを連れてカイサリアに下り、タルソスへ出発させたのです。更にその時から約20年後、パウロはユダヤ人に再び命をねらわれて逮捕され、このカイサリアの牢獄で2年間過ごすのです。(使徒言行録23:23)

 私は夕日を見つつ、パウロの心情を思い、神の深い摂理を思いました。そして、もし許されるなら、いつかパウロの足跡を訪ねる旅をしてみたいと思うようになりました。その夢は5年後に実現することになったのです。
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