クムラン洞窟
クムラン洞窟
 バスは再び死海に沿って北上しました。右に死海を見つつ、左は荒野がどこまでも続く中を北上すると、死海写本で有名なクムラン洞窟に着きました。1947年、ベドウインの羊飼いが迷子のヒツジを探していて、偶然に洞窟の中にあった壺の中に古い巻物を発見したと言われています。この巻物は、洞窟に紀元前2世紀末から紀元68年まで約2世紀間住んでいた「エッセネ派」と言われる宗教団が書き残したものだったのです。
クムラン洞窟
 この中にはイザヤ書の完全な写本もあり、とても重要なものです。このイザヤ写本は、エルサレムの写本館 (「聖書の殿堂」と呼ばれる左の写真の建物。不思議な形をした建物は、発見された壺の蓋をデザインしたものだそうです)の中に展示してあり、私も今回の旅でそれを見て感動しました。紀元68年、ロ−マ軍がこの教団を一掃して以来、クムランはすっかり忘れ去られていました。しかし、2000年前、彼らが残した写本が、聖書学者の研究に大きな光を与え、そして、私たちの信仰にも大きな力を与える事にもなったのです。

イザヤ書」の注解書に関しては、こちらをご覧下さい。
地図のページへ戻る top